住宅営業のコツは「商品説明をしない」こと|高額商品が売れる4原則

結論:住宅営業のコツは「商品説明をしない」こと

「【衝撃の事実】家や高額商品を売りたいなら『商品説明はするな』」と題した動画で、小倉はいきなり結論から入ります。住宅・不動産・保険・投資・コンテンツといった高単価商品を売りたいなら、商品説明はNG。代わりにやるべきことは大きく4つだと話しています。

原則 やること 狙い
①マインドセット 冒頭でこの時間の進め方とゴールを共有する 余計な質問・余計なラリーを生まない
②お医者様と患者の関係性 ヒアリングで「病気」を特定し、薬として商品を出す 言うことを聞いてもらえる状態をつくる
③ベネフィット 買った後にどんな未来が手に入るかを語る メリット訴求の比較合戦から抜ける
④フレーミング効果 会社選びの判断軸そのものを提示する 他社を回っても自社が基準になる

住宅営業のコツを「商品知識の量」で解決しようとしている会社ほど、この順番が逆になっている——というのが動画の問題提起です。

なぜ商品知識を増やすほど売れなくなるのか

小倉のもとには「高単価商品を売るにはどうすればいいか」「住宅商品を営業チームに売らせるにはどうすればいいか」という相談が多く届くと語られています。そして多くの人が、業界知識・商品知識・経験という“知識と経験”で解決できると考えている、と。

ところが動画で指摘されるのは逆の現象です。セミナーや本、YouTubeで知識を増やしたのに、売れるどころかお客様から細かく突っ込まれて動けなくなる。小倉自身も、売上80億円規模のフランチャイズ企業でのセールス時代に、住宅業界の情報や商品知識をひたすら取り込む練習を重ねたものの、そのやり方自体が高単価商品が売れなくなる要因の一つだった、と振り返っています(数字はいずれも動画内で語られたものです)。

知識は増える。しかし商談は「説明会」になる。説明会になった瞬間、お客様は仕様の比較検討モードに入り、営業は質問に答える係に回ります。だから商品説明から入るな、という流れです。

なお動画内では、700社が導入するツールの事業責任者やマネージャーを経て、現在は中小企業17社の顧問、売上12億円規模の工務店の役員、120社が導入するSaaSツールの執行役員を務めているという経歴も語られています。

原則①マインドセット:冒頭で「この1時間で何が起こるか」を合わせる

営業がいきなり商品を持ってきて「これどうですか」と説明を始めても、聞く耳は持ってもらえない。そこで商談の最初にやるのがマインドセットだと説明されます。動画では住宅の初回面談を例に、こんな組み立てが語られています。

  • 最初の10分|会社紹介・自己紹介・どんな家をつくっているのか・コンセプト
  • 次の20〜30分|お客様の今の家づくりの悩みや課題、家づくりの考え方、どうしていきたいかを教えてもらう
  • その後|自社のサービスがその悩みを解決できるかどうかに答える
  • 締め|「今日の打ち合わせが終わるときには、この悩みがクリアになってこういう状態を目指しましょう」とゴールを宣言する

つまり、今日この時間で何が起こるのか、何が解決できるのか、お客様にとってどんな価値があるのかを冒頭で先に渡してしまう。必要な情報とやり取りの目線が合うので、余計な会話や余計な質問が発生しなくなる、というのが狙いだと話しています。

原則②お医者様と患者の関係性:4つの中で最重要

動画で「これが一番大事」と強調されるのがこの関係性です。どれだけ性格が悪くても言うことを聞いてもらえる職業がある、という話から入ります。医師です。朝晩飲みなさい、空腹時に飲みなさいと言われれば、相手の人柄に関係なく従う。なぜなら、自分の病気が治るからです。

ただし、何も聞かずに「とりあえずこの薬を飲んでおいて」と言う医師からは誰も買わない。だから順番がある、と整理されています。

ステップ 病院の場合 住宅の場合
病気の特定 どこが痛むのかを聞く 今の住まいのどこに不満があるか、どんな時に狭いと感じるか
放置した未来 半年放置すると体が動かなくなり、仕事も家族も守れない その不満を放置すると暮らしはどうなるのか
解決した未来 頭痛が治り、家族の健康と仕事が守れる その課題が解決した家が手に入ると、どんな生活になるのか
薬を出す 処方する ここで初めて自社の家・サービスを出す

人が買うのは、この薬が今の自分の病気や課題を治すからだ、と小倉は話しています。だからこそ経営側の宿題は一つ。自社のサービスは、誰の、どんな病気を治すのか。それをトークで語れるか、営業本人が腹落ちしているか。ここまでのステップで商品説明はしていない、という点が繰り返し強調されます。

原則③ベネフィット:メリットとの違いを混同しない

3つ目でようやく商品の話になりますが、それでも説明ではなく、買ったことでどんな未来が待っているか・効果効能はどうかを語るだけだとされます。ここで多くの営業がつまずくのが、メリットとベネフィットの混同です。

内容 高性能住宅の例
メリット(商品の特長) 性能・デザイン・価格などの優位性 断熱性と気密性が高く、快適で健康にも家計にも良い家
ベネフィット(お客様の未来) 手に入れることで得られる恩恵・暮らしの変化 その家で暮らすことで、家族と自分にどんな未来が手に入るのか

「うちはデザイン性が良くて性能が高くて、しかも価格も安い」はすべてメリット。意識しないとすぐメリット訴求に戻ってしまうので気をつけてほしい、と注意が添えられています。

原則④フレーミング効果:会社選びの判断軸を渡す

最後は、同じ商品でも言語表現を変えるだけでお客様の意思決定の軸が変わる、というフレーミング効果です。動画では高性能住宅を売る会社のトーク例が紹介されます。

「精度のいい家を買うとこうなります」はただのメリット営業。対してフレーミングを効かせると、「住宅会社選びで一番大事なのは、当社は性能だと考えています。なぜなら性能を高めるとこういう未来が待っているからです。だから、A社でもB社でもC社でも、どこを選ぶにしても性能面のこことここは必ず確認してから決めてくださいね」となる。

こう伝えると、お客様は売り込みを受けたのではなく「会社選びの大事なポイントを教えてもらった」と受け取ります。その状態で他社を回り、その基準を超える会社がなければ自社が選ばれる、という構図です。

動画では、ローコスト住宅の会社なら「家づくりは大きな買い物だからオプションを勧める会社もありますが、人生には子育てや旅行など家以外のコストもあります。家にはそこそこのコストだけかけて、残りで人生をつくることが大事だと思っています」といったトークも例示されています。言い方を変えれば、やたらとオプションを積む会社が選びにくくなる、という説明です。

明日からやること

  • 自社の「病気」を1行で書く|自社の家は、誰の、どんな悩みを解決するのかを紙に書き出す。営業全員が同じ答えを言えるかを確認する
  • 初回面談の冒頭5分を台本化する|「今日は◯分で◯◯をお話しし、終わるときにはこうなっている状態を目指します」という宣言文を用意する
  • ヒアリング項目を「放置したらどうなるか」まで伸ばす|不満の確認で止めず、放置した未来と解決した未来を聞く設計に変える
  • 今のトークをメリットとベネフィットに仕分ける|性能・仕様の説明文をすべて「だから暮らしがどうなるか」に書き換える
  • 判断軸トークを1本つくる|「どこを選ぶにしても、ここだけは確認してください」と言える自社の強み由来のチェックポイントを2つに絞る

よくある質問

商品説明は一切してはいけないのですか?

動画の主旨は、商品説明を禁止することではなく順番です。マインドセット→課題の特定→未来の提示という流れを踏まずに、いきなり仕様の説明から入ることがNGとされています。課題がはっきりした後に出す商品説明は、お客様にとっては「薬の説明」になります。

性能やデザインの強みは伝えなくていいのですか?

伝え方を変える、という話です。性能やデザインはメリットなので、そこから一段進めて「その性能によって暮らしがどう変わるのか」というベネフィットに翻訳する。さらにフレーミングとして「会社選びで確認すべき基準」の形で渡すと、強みが比較表の1項目ではなく判断軸になります。

知識や経験が浅い若手営業でも使えますか?

動画では、商品知識や本を読み漁る必要は全くないと語られており、むしろ知識量に依存しない型として4原則が提示されています。冒頭のマインドセットとヒアリングの順番は台本化できるため、営業個人の経験値よりも会社として型を決められるかどうかが分かれ目になります。トークの組み立て方については、公式LINEから相談すれば一緒に構築する支援も行っていると案内されています。

まとめ

高単価商品が売れないとき、原因は知識不足ではなく「商品説明から入っていること」かもしれません。マインドセットで場の目線を合わせ、お医者様と患者の関係性で課題を特定し、ベネフィットで未来を語り、フレーミングで判断軸を渡す。この4つの順番を守るだけで、向こうから買わせてほしいという状態に近づくというのが動画の結論です。まずは初回面談の冒頭5分と、ヒアリングシートの1行から変えてみてください。

続きや実際のやり取りは動画でご覧ください: YouTubeで動画を見る

なお、こうした営業トークの整理やヒアリングシートの作成といった工務店×AIの実務は、AI業務代行『マルオくんAI』(株式会社ウィズモー提携)に丸投げできます。

監修:株式会社ウィズモー(工務店の事業促進・社内改善支援)

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