工務店の集客でYouTubeを伸ばす4つの基本|動画まとめ
結論:工務店の集客でYouTubeが伸びないのは、目的を見失っているから
今回の動画で最初と最後に繰り返されたのは、「工務店×YouTubeは、目的を見失ったままやるな」という一言でした。集客を増やしたいのか、契約率を上げたいのか。これが決まっていないチャンネルは、撮っても出しても成果に結びつかない、と語られています。
動画は、小倉和の工務店支援チャンネルに、住宅会社・工務店のYouTube運用代行と内製化支援を手がける現役YouTuberのゲストを招いた対談形式です。伸ばすための具体論は、大きく次の4つに整理できます。
| 論点 | 動画で語られた要点 |
|---|---|
| ①台本構成 | 冒頭でメリットと問題提起を伝えられていない。そもそも冒頭からずれている |
| ②タイトル・サムネ | パッと見の分かりやすさ。無意識にタップされる作りになっているか |
| ③投稿頻度 | 月4本前後が多い。まずは週2〜3本、理想は週7本 |
| ④使い方 | 集客用だけでなく、営業・教育用の動画を持つ |
以下、それぞれ動画で語られた中身を順に整理します。
背景:工務店のYouTube参入は増えたが、「伸びない」相談も増えている
動画の冒頭で、小倉は「YouTubeをやろうかどうか迷っている」という相談が工務店から多く寄せられると話しています。あわせて、すでに始めたものの伸びずに止まっている会社も多い、という現状認識が共有されました。
ゲストは、チャンネル登録者数1.4万人、月間50万再生以上という自身のチャンネルを運用していると紹介されています。印象的だったのは、「登録者数以上に再生数にこだわっている」「ただ伸ばすだけでなく、集客や事業につながるかにフォーカスしている」という運用方針です。
工務店にとっても、この視点はそのまま当てはまります。登録者が増えても来場予約や契約が増えなければ、投資として説明がつきません。数字の目的地を「再生数」や「問い合わせ」のどこに置くかを決めることが、最初の分岐点になります。
①台本構成:ほとんどのチャンネルは「冒頭からずれている」
伸びない原因として最初に挙げられたのが、台本構成です。ゲストは「冒頭だけの問題ではないが、厳密に言うと冒頭からずれているケースが非常に多い」と指摘しています。
典型例として挙がったのが、挨拶のあと、何の前置きもなくルームツアーが始まってそのまま終わる動画です。視聴者がこの動画を見るメリット、見ないとどうなるのかという問題提起、「皆さんこういうところに疑問を感じていませんか」という投げかけ。これらが冒頭に置かれていないため、視聴者が離脱してしまう、という流れです。
もう一つ繰り返し語られたのが、発信が供給者目線になりがちだという点です。
- 断熱の話、数値の話、自社の仕様の話を一方的に続けてしまう
- 「うちは耐震がいい」と言うが、他社も同じことを言っている
- 具体的に何がどう良いのかが、素人には伝わっていない
動画では、「一般ユーザーでも分かるレベル、主婦の方でも理解できるところから解説する」ことが基準として示されました。小倉自身も「ついデザインが、性能が、耐震が、と言いたくなる」と共感を示しており、作り手ほど陥りやすい落とし穴だと分かります。
| ありがちな冒頭 | 動画で示された方向 |
|---|---|
| 挨拶してすぐ本編が始まる | 先に「この動画で何が分かるか」を提示する |
| 専門用語と数値をいきなり出す | 誰でも分かる言葉に落として入る |
| 自社の良さを一方的に話す | 視聴者の疑問から入り、その答えとして自社を出す |
なお、冒頭から本編に入るまでの長さも大事だと触れられています。これらは一度聞いただけで身につくものではなく、指導を重ねて回数を経てようやく理解が進む領域だ、とも語られていました。
②タイトル・サムネイル:じっくり見られない前提で作る
2つ目の要因がタイトルとサムネイルです。工務店のサムネは「普通に分かりづらい」「全部文字になっている」ものが多い、という指摘がありました。
前提として共有されたのは、視聴者はサムネをじっくり見ていない、無意識のうちにタップしている、ということ。だからこそ「無意識にタップしてしまう作りになっているか」が判断軸になります。動画で挙げられたポイントは次のとおりです。
- 文字数:多くしすぎず、10文字程度でピンと収まる形に
- レイアウト:文字の大きさと全体のまとまり。綺麗に整って収まっているか
- 色:赤や黄色など目立つ色を使う
よく出回っている「建物だけが写ったルームツアーのサムネ」については、チャンネル次第だと整理されました。ルームツアー専門のチャンネルなら成立するが、個人にフォーカスしたチャンネルでは伸びづらく、飽きられやすいという見立てです。
また、伸びているチャンネルのサムネをそのまま真似る発想にも注意が促されました。参考にすること自体は大事でも、真似て終わってしまい、伸びなかった理由を検証しないまま止まってしまうケースが多い、という話です。
では何を伝えればいいのか。ここで示されたのが「切り口を変える」という考え方でした。同じルームツアーでも、たとえば断熱について語る回なら「この断熱材を使わないとどうなるか」といった視点でサムネを作り、クリックするとルームツアーが始まる。そのほうが視聴者の興味に近い、という具体例が挙げられています。
支援の現場では、サムネとタイトルの添削を行い、うまくいかなかった場合はアナリティクスで離脱が起きている箇所を確認し、次の打ち手にフィードバックしていると説明されました。ノウハウを伝えるだけでは伸びず、実物に対して「この言い方をこう変える」と踏み込むところまでやって、ようやく動くという趣旨です。
③投稿頻度とネタ作り:量が足りないと質も上がらない
3つ目が投稿頻度です。相談を受けると月4本程度というケースが多い、と動画内で語られました。これに対する考え方はシンプルで、週1本と週7本なら、見られる機会が増えるのは当然週7本だというものです。
とはいえ現実には難しいため、まずは週2〜3本を目安に本数を意識してほしい、という現実的なラインが示されました。理由は、質も大事だが、そもそも量をこなさないと質の改善につながらないから。出して初めて「ここはこうしておけばよかった」が見えてくる、という順序です。
ネタ作りについては、リサーチが出発点だと語られています。
- 他のアカウントで伸びている動画は何か
- 世の中のトレンドはどうなっているか
- トレンド×建築・家づくりの掛け合わせが作れないか
ただし、掛け合わせには注意点が付きました。軸をずらすと意味がない、という点です。工務店の軸はあくまで家づくりであり、そこは外さない。たとえばAIのようなビジネス寄りのテーマは見せ方によるとされ、一方で地震があったときの「地震×耐震」のような、生活者の関心と自社の軸が重なるテーマは成立しやすいと説明されました。関心が限られる題材を無理に絡めると、むしろ伸びづらくなるとのことです。
編集についても質問が出ました。自社だけで編集しているケースはあまり聞かない、というのがゲストの感触です。構成ができていても編集のクオリティが低ければ見てもらえなくなるため、ここは軽視できないという整理でした。そして頻度と同じくらい、やめずに続けること自体が大事だと締めくくられています。
④集客用だけでなく「営業用」の動画を持つ
4つ目が、動画の使い方そのものです。工務店の場合、チャンネルを大きくしたいというより受注を取りたい、営業コンテンツとして使いたいという会社が多い、と小倉が切り出しました。これに対するゲストの答えは「いいと思います。だからこそ目的が何かが先」というものです。
営業用動画が効く理由として挙げられたのが、共働き世帯の増加でした。打ち合わせに来られない、時間が取りにくいという家庭でも、夜に家でゆっくりしているときなら動画は見られる。頭にも入りやすく、家族で相談もできる、という流れです。
使いどころとしては、来店までに見てもらう動画、一度来店したあと次回アポまでに見てもらう動画、という設計が紹介されました。内容の例として挙がったのは次のようなものです。
| 動画の種類 | 狙い | 内容の例 |
|---|---|---|
| 集客・認知用 | 新しい見込み客との接点を増やす | 家づくりの疑問に答える、切り口を変えた施工事例 |
| 営業・教育用 | 来店・次回アポの精度を上げる | 自社の推しポイント、打ち合わせ前に入れておきたい知識、他社との違いと強み |
ここで小倉が挙げたのが、初回相談の品質のばらつきという課題でした。初回相談は新人とベテランで精度が明らかに違い、その平均点をどう上げるかという相談をよく受けるといいます。トップセールスが営業コンテンツを撮り、来店前に見てもらえれば、初回相談の一部が済んだ状態でお客様が来てくれる、という発想です。
この効果について、ゲストは心理学的にも説明がつくと話しています。まったく面識がない状態より、動画越しでも一度見たことがあるほうが距離が縮まりやすく、「この人、見たことある」という状態で会える。相談の進み方や成約にも関わってくるため、うまくいっている会社はここを取り入れている、とのことでした。
支援先に対しても、営業用と集客・認知用でテーマを分けて設計し、何を目指すのかをヒアリングしたうえで提案していると説明されています。だからこそ結論は冒頭と同じ、「集客を増やしたいのか、契約率を上げたいのかで、やることが全く違う」になります。
明日からやること
動画の内容を、自社で着手できる順に並べると次のようになります。
- 目的を1つに決める:集客なのか、営業・教育なのか。両方やるなら本数の配分まで決める
- 既存動画の冒頭30秒を見直す:見るメリットと問題提起が入っているか、自社の自慢から始まっていないかを確認する
- サムネを作り直す:文字は10文字程度、大きさと余白を整え、赤や黄色で視認性を上げる
- 切り口を1本作ってみる:同じルームツアーでも、断熱や耐震など「それを外すとどうなるか」の視点でタイトルを立てる
- 本数の目標を置く:まずは週2〜3本。月4本前後で止まっているなら、そこが伸びない直接の原因になっている可能性がある
- 営業用動画を1本撮る:トップセールスに、初回相談で必ず話す内容を話してもらい、来店前に見てもらう
- アナリティクスで離脱点を見る:伸びなかった動画こそ、どこで離脱したかを確認して次に反映する
よくある質問
Q. まずは月に何本くらい出せばいいですか?
動画では、相談を受ける工務店は月4本程度が多いとしたうえで、まずは週2〜3本を意識してほしいと語られています。理想は週7本ですが、現実的に難しいため、無理のない範囲で本数を増やすことが先、という整理でした。量をこなさないと改善材料が集まらない、というのがその理由です。
Q. 編集は社内でやるべきですか、外注すべきですか?
ゲストは、自社だけで編集しているケースはあまり聞かないと話しています。構成がよくできていても、編集のレベルが低ければ見てもらえなくなるため、クオリティに関わる部分として扱うべきだという考え方が示されました。
Q. ルームツアーばかりになってしまいます。問題ありますか?
ルームツアー自体が悪いという話ではありません。動画で指摘されたのは、建物だけが写ったサムネが大量に出回っていて埋もれやすいこと、そして個人にフォーカスしたチャンネルでは伸びづらい場合があることです。中身は同じでも、断熱や耐震など語るテーマに視点をずらしてタイトルとサムネを立てる方法が紹介されています。
まとめ
工務店のYouTubeは、カメラや編集ソフトの問題ではなく、冒頭の設計・サムネの分かりやすさ・続けられる本数、そして「何のために出すのか」という目的の問題だというのが、今回の動画の芯でした。集客用と営業用を分けて考えるだけでも、撮るべき内容ははっきりします。
続きや実際のやり取りは動画でご覧ください: YouTubeで動画を見る
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監修:株式会社ウィズモー(工務店の事業促進・社内改善支援)
