工務店のSNS集客はYouTubeから|住宅インフルエンサーが語る本質

結論:工務店のSNS集客は、まず「YouTube」に置き直す

「インスタを始めた、リールも投稿してみた。それでも問い合わせが増えない」——工務店のSNS運用でいちばん多く聞く声です。今回の動画『【YouTube伸びない工務店は見て】住宅インフルエンサーへ集客ノウハウを聞いてみた』では、小倉が住宅系YouTubeチャンネルを運営する住宅インフルエンサーの方をゲストに迎え、伸びる発信と伸びない発信の差がどこにあるのかを聞いています。

先に結論だけ整理すると、動画で語られた要点は次の5つです。

  • 編集が大変というイメージでYouTubeを避けない。見られる時間の長さが最大の武器
  • 自社の性能自慢から始めない。初対面で自慢されているのと同じ印象になる
  • 「みんな」ではなく、自社の契約客データから決めた一人に向けて話す
  • 撮影は社長か営業が担う。社内に人がいなければ「できる人を借りる」
  • 真似の前に土台を直す。会社名・チャンネル名に商圏と検索語を入れる

いずれも大きな予算を必要としない話です。なお動画内での紹介によると、ゲストの方のチャンネルは登録者1万6000人、毎月200〜250件、年間2400件の反響をYouTubeから得ていると語られています。1本で43万再生、1本で3500人の登録につながった動画もあると触れられていました。数字はいずれも動画内で語られたものです。

なぜ工務店のSNSは「消耗戦」になりやすいのか

動画では、ゲストの方の支援先でも「9割以上が集客の悩みを挙げる」と語られています。そのうえで指摘されたのが、インスタグラムに取り組む工務店が今あまりに多く、同じ土俵で投稿を続けると消耗戦になりやすいという点です。

一方でYouTubeは、編集に時間がかかるという先入観から敬遠されがちです。ゲストの方は「そこはいったん置いておいて、本当は一番やった方がいいのはYouTube」と話しています。理由は見られる時間の長さ。ショート動画は1分、長くても3分程度ですが、YouTubeはホームページでは伝わらない部分まで見てもらえる。だからこそ、そこを出していくのが先だという整理です。

つまり問題は媒体選びの前段にあります。「やり方が分からない」「うまくいっているところを真似しても伸びない」という悩みの背景には、本質の部分が理解されていないだけだ、と語られていました。

間違い①:自社の「自慢」から始めてしまう

YouTubeを始めようとすると、「うちの会社はこうなんだ」を出してしまう人が最も多い、と動画では語られています。断熱性能が優れている、施工品質にこだわっている——最終的には検討者が知りたい情報です。しかし順番を間違えると、初めて会った人にいきなり自慢されているのと同じ印象になってしまう、という指摘でした。

出すべきはお客様が求めているものです。ゲストの方のチャンネルは間取りの動画が中心で、新築で悩みを抱えている人に「こうすると後悔しない」と伝える構成が多いと説明されています。掃除が苦手な人のための間取りの作り方といった、生活者の困りごとから入る切り口が再生されている、という話です。

ありがちな発信 置き換えの方向
自社の性能・仕様のこだわり紹介 その性能で暮らしがどう楽になるか
施工写真を並べるだけの投稿 実際のお客様が後悔した点と、その回避策
会社紹介・代表挨拶から入る 検討者が今まさに不安に思っていることへの回答

間違い②:「みんな」に向けて話している

「何を投稿したらいいか分からない」という相談に対して、動画では具体的な手順が語られています。まず自社の契約客の平均年代を出す。家族構成も、世帯年収も、建てた坪数も平均で出るはずだ、と。動画内では例として「30代前半が多く、世帯年収は800万円ほど、28〜30坪が多かった」という出し方が挙げられていました。これは動画内で示された例示の数字です。

そのうえで、その像に当てはまるお客様だけに向けた投稿を出し続ける。「もうあなたに喋っているんだよ」という状態を作る、という表現でした。スマホに向かって喋っているとうまくいかない。目の前に一人のお客様がいると想像して、対面と変わらないつもりで話す。テレビの向こう側の大勢ではなく、一人にどれだけ伝えられるかだけを考える、と語られています。

手書きのラフスケッチを使う独特の構成についても触れられていました。字が汚いと言われることもあるそうですが、営業の場面では誰でも紙に書いて説明するはずで、話すだけでは伝わらないから書く。それを画面の向こうに相手がいると思ってやった結果がそのスタイルになった、という説明です。

社員10名以下、撮影できる人がいない会社はどうするか

人手の問題についても質問が出ています。ゲストの方の答えは大きく二つでした。

  • 自社でやる:まず写真が撮れるかどうか。スマホで十分。ただし撮るのは広報担当ではなく、営業か社長が望ましい。社長が一番お客様のことを分かっているし、どうしたら喜ぶかを考えながら撮れるから、というのが理由です。撮った素材を事務の方に渡して形にするのは問題ない、とされています。
  • できる人を借りる:集客できていない、売上が上がらないという状況で、固定費を何十万も増やすのは辛い。だから採用して内製化するのではなく、できる人を借りて一緒にやる選択肢がある、という整理です。内製化するか、できる人に頼るかの二択だと語られていました。

真似しても伸びない理由と、今日変えられる設定

「真似から入れと言われるけれど、何を真似していいのか分からない」。この点についてゲストの方は、絵の模写を例に話しています。上手に描いても模写だと分かってしまうものがあるが、魂を込めたものは見分けがつかないことがある。自分も真似から入り、込め続けたらいつかオリジナルになった、と。

表面をなぞるのではなく、そのお客さんが困っていたことを思い出して動画を作る。そうすれば台本も勝手にできるし、サムネイルもイメージできる。刺さる人に刺さる動画になる、という考え方です。制作順としては「まずサムネイルから作る」と語られていました。ターゲットが決まっているからこそ、営業で日々話している内容をそこに詰め込んでいける、という流れです。

そのうえで、「本質の話だけでは分かりにくい方へ」として、すぐできる修正が挙げられました。会社名の後ろに自社の商圏を入れることです。大阪なのか京都なのか、○○ホーム@富山県のようにきちんと入れると、検索でヒットしやすくなると語られています。

項目 動画で挙げられた内容
必ず入れる 会社名+エリア(都道府県・市町村)
合わせて入れたい語 注文住宅/工務店/マイホーム/新築

プロフィールやチャンネル名の数十文字を直すだけの作業です。動画内でも「今すごく大事なことを言った」と念押しされていた部分でした。

コンサル会社と住宅インフルエンサーは何が違うのか

動画の後半では、小倉が「住宅系インフルエンサーの方にSNSを支援してもらう形が比較的うまくいっている」「コンサル会社と住宅インフルエンサーの方で言うことが180度違うと感じる場面があった」と話しています。

違いはどこかという問いに対し、ゲストの方の答えは「信用でやっている」でした。自分が信用している人としか繋がらない。それが一番大きいのではないか、と。毎日SNSのことを考え、アルゴリズムを理解した上で自ら発信して結果を出している人が、実践していることを直接教えられる点が挙げられています。

加えて、外部に依頼して成果が出ないのは会社そのものの良し悪しではなく、担当者との相性、いわゆる「担当者ガチャ」が起きているからかもしれない、という話も出ていました。工務店側もしんどいし、支援する側もしんどい、という現場の実感も語られています。特定の会社を否定する文脈ではありませんが、依頼する際に「実際に手を動かすのは誰か」を確認しておく視点は持っておきたいところです。

明日からやること

  1. チャンネル名・SNSのアカウント名を「社名+商圏+注文住宅」などに直す(作業5分)
  2. 直近の契約20件の年代・家族構成・世帯年収・坪数を一覧にし、平均を出す
  3. その平均像に当てはまる「一人」を紙に書き出す。名前を付けておくと話しやすい
  4. 営業でよく聞かれた質問と、お客様が後悔していた点を20個書き出す(台本の在庫になる)
  5. 1本目はサムネイルの文言から決める。台本はその後
  6. 撮影は社長か営業がスマホで。編集は社内の事務担当か外部に渡す
  7. 自社で数か月回して動かなければ、固定費を増やす前に「できる人を借りる」を検討する

よくある質問

インスタグラムはやめてYouTubeに移すべきですか

動画ではYouTubeを最も勧める一方、インスタグラムをやめるべきとは語られていません。理由として挙げられたのは、インスタに取り組む工務店が多すぎて消耗戦になりやすいこと、YouTubeは見られる時間が長くホームページで伝わらない部分まで届くことの2点です。撮影した素材を短く切り出して併用するのが現実的な進め方でしょう。

編集のクオリティはどこまで必要ですか

動画で重視されていたのは編集技術ではなく「誰に何を伝えるか」でした。手書きのラフについて字が汚いと言われることがあっても続けている、という話がその象徴です。機材や編集への投資より先に、ターゲットと台本、そしてサムネイルを整える順番が語られています。

社長が顔を出す必要はありますか

顔出しの是非そのものは動画内で明言されていません。ただし、写真を撮るのは社長か営業が望ましい、社長が一番お客様のことを分かっている、という点は繰り返し語られていました。お客様を最も理解している人が制作に関わるかどうかが差になる、という文脈です。

まとめ

今回の動画で語られていたのは、機材や編集の話ではなく「誰に向けて、何を、どの順番で話すか」という発信の設計でした。自慢から始めない。みんなに向けて話さない。自社の契約客データから一人を決めて、その人に向けて話す。そして真似の前に、アカウント名という土台を直す。どれも今日から着手できる内容です。

続きや実際のやり取りは動画でご覧ください: YouTubeで動画を見る

台本の下書きや、お客様からよくある質問の整理といった工務店×AIの実務は、AI業務代行『マルオくんAI』(株式会社ウィズモー提携)に丸投げできます。

監修:株式会社ウィズモー(工務店の事業促進・社内改善支援)

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